ETFリバランス TMF購入時期検討

ETFリバランス投資

概要

 米国債はSPXL, TQQQと異なる動きをすることも多く、併用すればリスクを抑えて収益を伸ばせる可能性があると思います。そこで、高金利時にTMFを購入することについて考えます。

TQQQ, SPXL, TMF, TMV推移

 下記は過去10年のTQQQ, SPXL, TMF, TMVの推移です。

2020年3月のコロナショック時、TMFは大きく上昇しました。

米国債金利・TMF・TMV推移

 下記はTMF, TMVが設定された2009年以降における米国債金利とTMF, TMV価格(紺色)の推移です。

2019年7月以降の金利低下局面でTMF価格は上昇しています。

米国10年債, 30年債 (2009-2023) 確率密度分布

 下記は2009年~2023年での米国債金利の確率密度分布です。

米国10年債金利は平均2.4%, 米国30年債金利は平均3.1%でした。この平均値をある程度(標準偏差値程度)上回ればTMFを購入し、平均値に到達した時点で売却すれば利益を上げられると考えています。

 また、平均値を下回ればTMVを購入し、政策金利上昇が終了した局面で売却すれば、利益を上げられると考えています。

2024年1月現在米国債10年, 30年金利は4%付近を推移しているので、この時点で購入して長期で保有すれば、政策金利低下局面で利益を上げることができると考えます。

米国債金利とTMF価格の関係

米国債金利-TMF 2013/7-2015/6

TMFが大きく上昇した2013年7月~2015年6月における米国債金利とTMF価格の関係です。

TMF価格は大きく上昇しましたが、この間米3か月債では感知できませんでした。TMF購入時期を判断するには10年, 30年債金利から判断する必要があります。

米国債金利-TMF 2019/1-2020/6

コロナショックを含む2019年1月~2020年6月の期間における米国債金利とTMF価格の関係です。

この期間では3か月債と10年, 30年債の金利は連動しており、金利下落とともにTMF価格は大きく上昇しました。

米国債金利-TMF 2021/1-2024/8

コロナショック後に米政策金利が上昇し始める少し前の2021年1月~2024年8月における米国債金利とTMF価格の関係です。

2024年8月現在、米政策金利上昇に伴い, 米国10年, 30年債金利は大きく上昇しました。TMF価格は大きく下落しました。2024年8月5日において米国債30年金利は4.2%であり、TMF価格は60ドルです。この期間においても, 30年債の金利とTMF価格の相関は高いです。

米国債金利とTMV価格の関係

米国債金利-TMV 2016/1-2018/12

政策金利が上昇した2016年から2018年における米国債金利及びTMV価格の推移です。

TMVの購入判断はTMFに比べ難しそうです。金利上昇し始めた2016年10月において、米国10年債金利は1.6%, 米国30年債金利は2.1%程度でした。そこから10年債金利は2.4%程度まで戻りました。米国30年債金利は3%程度まで戻りました。金利の上昇は市況(失業率、インフレ率)から判断されるので事前にどこまで上昇するかを判断するのは難しいと思います。また、金利上昇が長期であったためと思いますが、TMV価格との相関はあまりありませんでした。

米国債金利-TMV 2022/1-2023/9における関係

政策金利が上昇した2022年1月から2023年9月における米国債金利及びTMV価格の推移です。

金利上昇し始めた2022年1月において、米国10年債金利は1.8%, 米国30年債金利は2.1%程度でした。そこから10年債金利は4.2%程度まで、米国30年債金利は4.3%程度まで上昇しました。

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